相続のご相談③(平等な情報開示について)
2020年10月30日
所長の平尾です。
相続問題において、争いになってしまう原因の第1位が、遺産情報の開示がきちんとされていない
ことではないでしょうか。各相続人がもっている情報が異なるのは、被相続人との関わり合い
において、やむを得ないことなのですが、情報がきちんと公開されていないと余計な疑義が生じたりします。
また、長男の方や、親の面倒を見てきた人が、全てもらう権利があると法律を誤解されている方も多く
次女や二男の方に全ての情報が開示されないまま遺産の勝手な処理が進められてしまうこともあります。
私としては、相続問題については、次のとおりの手順を是非踏んでいただき、紛争になる前に、皆様の
協議で、皆様の気持ちをくんだ遺産分割協議をしていただくことが何よりと考えます。
【手順】
① 遺産を管理してきた人(又は遺産に近い人)が相続人全員に対して同じ量だけの遺産の情報(コピー
等でも構いません。)を開示する。
② 生前の介護、被相続人の財産維持への貢献、それに対する、率直な気持ちを話し合う。また、喪主の葬儀費用負担
について平等に分担しあうのか。今後の供養をどうしていくのか、しっかり話し合う。
③ 基本平等に分割するも、上記②の結果を反映させることを許容し合う。
ただし、近年、直接話し合いをすることが難しくなっておりますので、どうしても、難しい方は、ご相談いただけ
ましたら、幸いです。
次回は、相続のご相談④、遺産の特長について、記事を掲載させていただきます。