土地明け渡しの注意点
2021年12月2日
【土地明渡しについて】
土地を賃借して、テナントビルで事業を営んでこられた方が、地主の方に契約を終了
させ原状回復の上、土地を返還することになりました。土地返還の際は、「原状」が
何であるかについて、工事に入る前に借り主、地主の方で協議、合意しておくことが必要で
す。そうでないと、原状回復工事が終わった後に、返す側が原状回復工事が十分だと思って
いたとしても協議、合意が不明確なために地主様には十分でないと言われてしまう可能性
があるからです。また土地には地中物として何が存在するかは表面を見ただけでは解り
ません。表面をみて原状回復が終わったと認識しても後の建設工事で、地中埋設物が
出てきた場合に、借り主と地主の方でトラブルに発展する可能性があります。
特に経営者の方は、自社の社屋、工場、廃材置き場等が借地上にある場合、将来土地を
返還することになった場合、契約書を事前に検討し、地主様と協議のうえ返還すべき
土地の原状をよく把握しておくことが重要です。
所長弁護士 平尾 憲一
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